機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ|久保明教
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■著者
久保明教
■内容
「シンギュラリティ」「IoTで豊かな未来」「鉄腕アトム」「ターミネーター」……私たちは、機械を愛し、憎んでいる。では機械のほうから「私たち」を見たらどうなる? テクノロジーと深く結びつく人間は、あらたな存在に生まれ変わっているのかもしれない。
人類学者カストロは、アマゾンにおける食人=カニバリズムを、「他者の視点から自らを捉え、自己を他者としてつくりあげるための営為」として描き出した。「機械カニバリズム」は、テクノロジーによって私たちが変容ゆくことを捉える試みである。将棋ソフトによってプロ棋士と将棋が、SNSによってコミュニケーションと社会が、いままさに変容しているなか、「人間」観そのものが刷新されていくべきなのだ。気鋭の人類学者が、「現在のなかにある未来」を探る、痛快かつ真摯な思考!
川上量生氏コメント――
わたしたちはAIが人間の能力を凌駕しつつある歴史的過程の中にいます。AIと人間とどちらが優れているのか、そういう問いが日常的に飛び交う世の中で過ごすのも、この時代に生を受けた運命としてはやむを得ないことでしょう。
しかしながら実際にはこの問いは、そもそも正しくなかったことが明らかになってきました。いったい「優れている」とはなにか? AIとはなにか? そしてなによりも人間とはなにか? という、より大きな疑問が頭をもたげてきたからです。人間とはそもそも優れているのか、機械とは、そしてAIとはなにが違うというのか。そして真実が明るみになったときに、人類ははたして結果を受け入れることができるのでしょうか。
いささか大袈裟ではありますが、人間社会がAIの時代を受け入れるための礎石にならん、という決意で始めた将棋電王戦を、本書はAI時代における社会的な役割から解き明かしてくれました。また、より大きな視点で、ニコニコ動画を含めたネット社会についても、人間と技術の関わりから、どう捉えるべきかを示してくれています。
こういう議論はまだまだ始まったばかりで、21世紀の人類の最大の哲学的テーマであると思う次第です。
■目次
第一章 現在のなかの未来
第二章 ソフトという他者
第三章 探索から評価へ
第四章 知性と情動
第五章 強さとは何か
第六章 記号の離床
第七章 監視からモニタリングへ
第八章 生きている機械
■抜粋
特定の最新技術が広く用いられるようになるのは、それが「便利」だからではない。むしろ、多くの人々がその技術と結びつきながら自らのあり方を変容させていくことで、それは便利なものとなる。スマートフォンのユーザーには不便に見えるガラケーは、そのユーザーにとっては依然として便利な道具である。彼/彼女らをスマホへと誘うためには、絶えずアップデートさせるアプリやOSを活用し、対面的会話の最中にもスマホをいじってオンラインの対話に参加し、SNSに日常の断片を投稿してシェアするといった、「スマホ人間」としての生きかたを魅力的に示さなければならない。新たな技術が人々を魅了していくプロセスは、その技術と人間が結びついた第三のエージェントへと人々が変化していくプロセスなのである。(pp.22-23.)
■状態:【S】未使用に近い
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【S】未使用に近い
新品同様、またはそれに近い非常に良好な状態です。
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【A】良好
わずかな使用感や軽微な経年変化(ごく軽いヤケ・スレなど)は見られる場合がありますが、全体として非常にきれいな状態です。通読には全く問題ありません。
【B】並上
一般的な中古本として良好な状態です。
カバーや本体に多少のスレ・ヤケ・小さな汚れなどが見られる場合がありますが、本文の通読には支障ありません。
【C】並
中古本として標準的な状態です。
ヤケ・シミ・スレ・小折れ・軽微な書き込み等が見られる場合がありますが、通読には問題のない範囲です。
【D】やや難あり
目立つ使用感があります。
ヤケ・シミ・折れ・書き込み・カバー傷みなどが比較的多く見られる場合があります。読むこと自体は可能ですが、状態を重視される方はご注意ください。
【E】難あり
強い使用感または傷みがあります。
書き込み、強いヤケ、破れ、ページ傷みなどが含まれる場合があります。資料用・読書用としてのご理解の上でご検討ください。
