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健康禍 人間的医学の終焉と強制的健康主義の台頭|ペトル・シュクラバーネク

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■著者
ペトル・シュクラバーネク

■内容
「この本は医学の本ではない」著者シュクラバーネクは序で早速釘を刺す。確かに、氏の博覧強記でもって文学、医学史、哲学、タブロイド、(1990年代最新の)医学誌を横断して紐解く「健康百面相」、さらには、健康・医学と政治の結びつきに鋭く切り込む描出は、一般的な医学の書の枠組みには留まらないかもしれない。
しかし、こうも言えそうだ。
医学の文学でありつつ、医学史を掘り起こし、健康主義に正面からぶつかる本書こそが、現代医学が忘れつつある「人間的医学とは何か」を語りえている、と。

■目次
序文
第1部 健康主義
1.健康主義の勃興
2.イリッチ以後
3.イリッチ以前
4.売りに出される健康
5「.先制的」医療
6.健康への不健康な執着
7「.積極的健康」とその推進運動
8.緑の健康主義
9.死の恐怖症と死の医療化

第2部 生活習慣主義
1.長寿のレシピ
2.フィットネスの大流行
3.食品主義
4.罪で稼ぐ
5.悪魔の飲み物
6.呪われたタバコ

第3部 強制的医学
1.理論から実践へ
2.強制的利他主義
3.国家の代理人としての医師
4.全体主義的医療
5.妊娠警察
6.生活習慣の監視事業
7.スタハノフ的労働者
8.遺伝子の圧政
9.ドラッグ戦争
10.自己決定権
原著引用文献
訳者あとがき

■抜粋
医学の専門家の権力の源のひとつは、彼らが「正常」を定義し、「異常」の烙印を押す機能を独占していることにある。かつてはこのように矯正する働きは、身体的異常のほか、精神異常については精神科医の意見が必要なほど重い場合にだけ適用された。最近になるにつれて、健康な人々の行動にまで正常化が勧められるようになった。健康づくりと病気の予防という新しい政策の一環として、いくつかの生活習慣が「体に悪い」または「無責任だ」とみなされた。どちらの言葉で呼ばれるかは、その語り口が道徳的な意味合いを隠しているか、明らかにしているかによる。皮肉なことに、「寛容な社会」という言葉が登場したのは、人々の生活をもっと医学が管理することが容認されるのと同時だった。(p.179)

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