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■著者
セルジュ・ラトゥーシュ
中野佳裕訳
■内容
21世紀にフランスから世界へと普及した脱成長運動。本書は最新の議論を踏まえながら、その歴史的背景、理論的射程、課題を解説。
『人新世の「資本論」』の斎藤幸平氏推薦!
「本書は、〈持続可能な成長〉の欺瞞を暴くラトゥーシュ脱成長論の集大成である。」
21世紀にフランスから世界へと普及した脱成長運動。本書は最新の議論を踏まえながら、その歴史的背景、理論的射程、課題を解説。
「脱成長という語は、概念ではない。また、経済成長の対義語でもない。脱成長は何よりも論争的な政治的スローガンである。その目的は、我々に省察を促して限度の感覚を再発見させることにある。特に留意すべきは、脱成長は景気後退やマイナス成長を意図していないという点だ」(「序章」より)
21世紀初頭に提唱された脱成長理論は、消費社会のグローバル化がもたらす破局的な未来を回避すべく、真に持続可能な社会の構想を目指してきた。
本書は、脱成長論の歴史や論争に触れながら、脱成長の目的、消費社会から抜け出す理由、脱成長社会への移行などを提示し、この20年でヨーロッパ市民社会の中心に起きた議論を分かりやすく解説する。
経済成長なき「節度ある豊かな社会」とは? セルジュ・ラトゥーシュ脱成長論の集大成。
■目次
序章 起源と意味
1 脱成長についての短い歴史
2 脱成長の意味
3 脱成長プロジェクトの二つの源流
4 翻訳の難しさ――脱成長はラテン語圏特有の表現か?
5 追記
第一章 なぜ消費社会から抜け出さなければならないのか?
1 経済成長の二つの欺瞞
2 経済成長と富の指標としてのGDPは幻想だ
3 持続可能な開発の罠
4 アブスルディスタン――経済成長は持続できない
5 物質的な豊かさの裏切りと消費社会の全体主義
第二章 脱成長の目的
1 具体的なユートピアとしての脱成長――八つの再生プログラムの好循環
2 幸せを問う――節度ある豊かな社会へ
3 国家と脱成長――メタ政治プロジェクト
4 脱成長は右派なのか、それとも左派なのか?
5 南側諸国にとっての課題
第三章 誤解と論争
1 脱成長は、マイナス成長や緊縮財政のことなのか?
2 脱成長は文明の後退か――電気のない時代に戻るのか?
3 脱成長と人口問題
4 脱成長と雇用――失業問題をどう考えるか?
第四章 脱成長社会への移行を成功させる
1 経済から抜け出すために、想像力を脱植民地化し、我々の考え方を逆転させよう
2 再ローカリゼーション
3 破局から学ぶ
4 脱成長の先駆者たち
終章 世界を再魔術化する
訳者あとがき
参考文献
■引用
「社会の価値の変革の視座から言えば、重要なのは、より多く稼ぐためにより少なく働くことではない。また、より少なく働いてみんなが働けるようになることでもないーーこれは失業問題解決のための脱成長の対案の一つではあるが。そうではなく、より少なく働いてより良く生活することが大切である。つまり、生活の意味が、雇用者や上司、もっと悪い状況ではアルゴリズムに依存する終日うんざりする活動に還元されないということを再発見することが大切なのだ。しかし、この労働からの解放は思っているほど容易ではない。なぜなら多くの勤労者は消費中毒になっているだけでなく、仕事中毒にもなっているからだ! 人々は働くことをやめたとき、茫然自失となる。したがって、この病理を治癒するために概念の脱植民地化が必要となるだろう」(p.67)
「脱成長社会は一個のオルタナティブではなく、支配的な生産力至上主義に代る様々なオルタナティブの母胎なので、根本的に多元的だ。なぜなら脱成長社会は文化の多様性へと社会空間を再び開くからだ。脱成長社会は、西洋中心主義的特徴をもつ普遍主義に傾倒するのではなく、多元世界[訳注ー複数の文化世界が共存する社会]ーー諸文化の民主主義ーーを推進する。したがって、節度ある豊かな社会への歩みは、最大限多様な政治機構をあらかじめ念頭に置いて構想することができる」(p.74)
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